Apple Siliconの現時点で不安な事

この記事は約 9 分で読めます

 どうもこんにちは、毎日毎日ブログを書いているんですがいつも午前3時を超えないと勢いが出ないので結局ブログ出力が終わるのが4時過ぎになって昼夜逆転から抜け出せない如月翔也(@showya_kiss)です。

 今日は先日発表されたApple Siliconについて、現段階で不安に思っている部分をあげたいと思います。
 実物の発売前にできるだけ不安が解消されている事を祈ります。

Apple Siliconとは

 Apple SiliconとはApple社の開発・販売する(予定の)CPUで、インテルベースのCPUではなくARMベースのCPUを指します。
 ARMベースのCPUというとiPhone・iPadで使われているAチップがあげられますが、iPad Proで使われているA12ZチップがApple Siliconとして開発機に搭載されており、基本的にはiPhone・iPad向けのCPUをパソコン向けに拡張した物を指すと考えて間違いなさそうです。
 AチップはコストあたりのベンチマークスコアがインテルCPUを超えるパフォーマンスなので注目されており、特に今までスマホ・タブレット向けに特化していたCPUがパソコン向けに特化されるとどういう構成になるのか、パフォーマンスはどれだけ伸ばせるのか、という部分が話題にされています。
 Apple Silicon搭載のMacは今年中に発売という事が明言されているので今開発関係者だけでなく一般のAppleユーザもApple Siliconに注目している所です。

Apple Silicon搭載のMacが予想以上に高いのではないか

 Apple Siliconは発表されたばかりで歓迎ムードで迎えられているのであまり懸念事項や不安点について触れられていませんが、パソコンを「新しいCPU」に載せ替えるという話なので簡単な話ではなく、私個人としては懸念事項や不安な点がいくつかあります。
 例えば、Apple SiliconはインテルベースCPUに比べてコストパフォーマンスが高くなり、iPhoneやiPadの開発の経緯からCPU開発コストが少なくて済むのでApple Silicon搭載のMacはかなり安くなる、という見通しで、私はそれをポジティブに受け止めているんですが、しかし実機が発表されるまでは値段はわからないので、思ったより安くない、むしろ現行Macと値段が変わらない、ちょっと高いくらいの可能性は考えられるのです。
 個人的にはMacBook形式のものを安くお試しで手に入れられると良いと思っているんですが、今噂されているのはMacBookPro13インチをApple Silicon搭載にするのではないかと言われていて、無印MacBookの後継機なら安くなりそうな感じですがMacBookPro13インチの後継機と言われると「Pro」製品なのでお安くはならない感じがするんですよね。
 まあ紐解く情報の一端としてインテルMacになった時の開発機キットが999ドル、今回の開発機キットは500ドルという情報があり、MacBookProの値段自体は1.5倍くらいになっているので、逆に言うと新しいMacBookProの値段は現行機の3分の2くらいになるのかしら、と思っています。できれば7万円〜10万円くらいで手を打って欲しい感じなんですが無印MacBookの後継ではなくMacBookProの後継だとするとそこまで安くならない気もしています。

Apple Siliconで今まで使っている外付けデバイスはそのまま使えるのか

 またApple Silicon搭載のパソコンにする事で、CPUの命令セットが異なるので、デバイスドライバの問題が噴出するのではないかという部分はかなりナーバスになっています。
 まあコネクタにUSBを使うのであればUSB規格はサポートするんでしょうが、個々のデバイスのデバイスドライバについては互換性がない可能性があり、OSレベルでインテルCPUと互換性があるのであればデバイスも互換性があるんでしょうがそこまでは断言されていないので、いざ発売されたら「Apple Silicon対応デバイス以外動作不可です」という話にならないかがとても不安です。
 小さいレベルで言うとUSBメモリ、USBマウス、BLUETOOTHマウス、大きめで言うとプリンタやスキャナの類に互換性がないと「パソコンが使い物にならない」という可能性があり、そうなるとApple Silicon対応Macは見送ろう、という判断に至る人も多いと思いますので心配です。
 私はMagicMouse2だけ対応してくれれば後はなんとかなる、と思っているのでデバイス互換性はそんなに気にはしていないんですが、業務用デバイスなんかを使っている人にとってはデバイスの互換性って致命的なインシデントになりえますよね。

Apple Siliconでの仮想化環境はどうなるのか

 Apple Siliconは現段階の情報ではインテルCPU用のプログラムはRosetta2で動く、ただし仮想化環境はサポートしない、という感じなので、現状使っている仮想化環境をどうすればいいのかという不安があります。
 デモンストレーションではParallels Desktopを使ってARM版Linuxが動いている動画がありましたがWindowsは動かないと明言されているようですし、個人的にはAndroidの仮想化環境も動くかどうかという部分が非常に気になっています。
 フェデリギ氏は「必要がなのでWindowsのネイティブサポートはしない。仮想化提供会社に期待する」的な事を言っているようなんですが、Parallelsの公式ページを見ると「がんばります」以外の情報がなく、Windowsは仮想化できる目処なのかどうなのかもわかりませんし、Androidについては一種のLinuxなのでなんとかなるのかしら、くらいの目処しか立たないので今後どうなっていくか非常に興味深いです。
 今Macを選んでいる理由は「仮想化環境でWindowsを使えるから」という部分も大きいので、そのメリットを手放すのは残念だなと思いますし、動いてくれるならそれに越した事はないのでParallelsさんが頑張ってくれないかな、と思います。

省電力特化でピーク性能が低くならないか

 Apple Siliconそのものというか、搭載されるチップ自体への懸念なんですが、iPhone・iPad向けのCPUってパフォーマンスで言うと「高性能」ではなく「省電力」「少発熱」に特化している感じなので、それをそのまま転用するとパソコン向けCPUとしてはトップ性能が低くなるんじゃないかという部分もかなり気になっています。
 まあ時代は並列処理、ヘルツの上限を5ギガ突破という方向性ではなく3ギガ程度のヘルツを複数コアで同時達成というのがトレンドなので無理にピーク性能に特化する必要はないと思うんですが、パソコンはiPhoneやiPadと違って「ピーク性能依存」の用途もあるので、その用途に適さない形になると残念だなと思います。
 逆に言うと私みたいに個々の性能はそれほど必要ないけれども大量にアプリを起動するので負荷が重い、という人には省電力・少発熱特化で問題ないんですが、人によってはニーズの根っこがずれますよね。

Apple Silicon対応のMacはトレンドに乗れるのか

 という訳で大雑把に分けて値段が高くならないか、デバイスはそのまま使えるか、仮想環境はどうなるのか。ピーク性能が低くならないか、という不安があるんですが、そこを考えてもApple Siliconはかなりエキサイティングなものだと思います。
 実際に使ってみてどうなるのか、使い勝手や互換性・今後の展開も含めて、リアルタイムで話に乗って試していきたいな、と思っているので、私が買える金額でMacBookが出るのを一緒に祈って下さい。

この記事を書いた人 Wrote this article

如月翔也 男性

如月翔也です。ガジェットとAppleが大好きな中年男です。ガジェットがお好きな方、Appleがお好きな方、トラブルでお困りの方はぜひブログをごらん下さい。コメントを貰うと非常に喜ぶのでお気軽にコメントをお願いします。  詳細なプロフィールは「https://saigetudo.com」を御覧ください!